2012-01-01から1年間の記事一覧

水没したあたり

黒田を過ぎると三宅町に入ります。万葉集に「打久津 三宅の原ゆ 直土に 足踏み貫き 夏草を 〜」から始まる歌がありますが、足場が悪い夏草の原をずぶずぶ踏みわけて行ったということですから、万葉集の頃は水田や森林じゃなかったことは確かでしょう。このあ…

太子道へ入る

R24を西に入って田原本駅を過ぎて少し行くと、右手に不安なぐらい細い道が現れます。これが聖徳太子が通ったという太子道です。細い路地の両側には古い民家が建ち並んでいます。 短い距離のところどころに聖徳太子が休んだという石とかがあります。どんだけ…

そういうわけで

GPSもって一番下の矢印、保津環濠集落のあたりから太子道に入って、大和川まで抜けてみます。かなーり寂れた細い道、かつ四輪進入禁止の区間などもあるのでもし真似する人は充分注意してください。 今回の GPS ログは Android 4.0端末の 104SH + MyTracks で…

古い地図でルート確認

いきなりお外に飛び出す前に、どっからどこまで太子道を辿れそうか地図で確認しておきましょう。 例によって陸軍陸地測量部の二万分の一地形図(明治41年)と、現在の国土地理院の二万五千分の一地形図の、太子道付近を拡大して並べてみました。デジカメ撮…

今回は役に立つ話などない!

標高データとかを地図上でごにょごにょすると、実際にその場にいるだけではわからないことに気付けて楽しいです。でも実際に対象の場所を見ないでデータだけみてるのもつまんねえ*1から、実際の太子道がどうなってんのかちょっとだけ紹介しておきます*2。 *1…

DEMを捨てよ、街へ出よう

今日の奈良はいい天気でした。こんな日に自宅警備とかしてるのもどうかと思うので、外に出てスポーツGPSログ取りましょう。

今日からあなたもraster guy!

昨夏は紀伊半島南部の水害で大きな被害が出ました。今でもR168/R169周辺はちょこちょこ新たな崩落がおきて通せんぼされることもしばしば。仕方ないから諦めてはるか山の彼方の道を通らされる(「広域迂回路」というステキな名前でご案内)ことになるわけです…

Google Mapsで表示した結果

こんな見た目になりました。 各自なめるように見てください。マイマップへのリンクはこれでいいのかな?。 お寺や神社、古墳群がきれいに岸辺に並んでて嬉しくなります。太子道も歩けるし。 属性ごとにわけたポリゴンが必要ならgdal_cont… geomval 型の戻り…

エラーになった人!

立派なアーリーアダプターさんです。PostGIS 2.0が正式リリースされた後ぐらいにこの日記をぐぐって来た人であればたぶん上記のやりかたで問題ないはずですが、この日記を書いてる時点のGDAL/OGR(1.9.0)では上記コマンドがエラーになるはず。これはPostGIS 2…

ベクトルに変換

いままで Google Earth で KMZ をみていましたが、「そもそもGoogle Mapsに重ねろよ」という声が聞こえてきそう。でも Google Maps のマイマップは Raster 入りのKMLは対応してないようでそのままだと表示できないんです><。 Google Mapsと重ねるためには…

カラー出力してみる

奈良湖をずっと真っ黒で描いてましたが、あんまりな見た目なんで、ここは葦原をイメージした緑色+深いところは青、にしてみましょう。 CREATE TABLE [destテーブル] (rid serial PRIMARY KEY, rast raster); INSERT INTO [destテーブル](rast) SELECT ST_Ad…

奈良湖を描いてみる (5/5)

今回はお絵かきの話です。

水深を測る

データを奈良湖だけに絞ったところで、最大の水深と平均の水深を測ってみます。ピクセル値を取り出して集計...とかしなくても大丈夫です。 SELECT (stat).mean 平均, (stat).max 最大, (stat).stddev 偏差 FROM (SELECT ST_SummaryStats('[テーブル]','rast'…

川をせきとめる?

奈良と大阪の県境付近、大和川が大阪に流れ出す場所である亀の瀬付近は地盤が弱く、昔からずーっと治水工事してます。奈良湖は亀の瀬のがけ崩れで水がせき止められてできたに違いないと適当に断定して、ここをせき止めてダム化してしまいましょう。 ・・・と…

余計な部分をすてる

大きいラスタの操作はけっこう時間かかります。ラスタをインポートするとき、普通に入れると元ファイルの図郭が丸々入りますが、インポート後にいろいろ調べ物をするには必要最小限のラスタタイルだけに絞って扱ったほうが何かと便利です。邪魔な生駒山西側…

奈良湖を描いてみる (4/5)

初回はデータのお掃除です。

だんだん難しくなってきた?

ところで上のSQL例はさも自明なことのようにさらりと書いてますが、誰にでも直観的な書き方とは言えないと思います。 ピクセル操作しようとした人がまずマニュアルを見ると、ST_Value() と ST_SetValue() というのが最初に目にはいってきます。名前からして…

水面の高さを微調整する

今回はとりあえず、古墳時代〜飛鳥時代あたりの水面をターゲットにして水面を調整しようと思います。 前回の「お試し版」奈良湖でとくに気になったところは、島の山古墳が水没してること。島の山古墳周辺はその名前から考えて、かつて湖に浮かぶ"島"だったよ…

つづき

湖水面の高さは時代によって上下します。前回の地図で出た水面がいつの時代相当かはともかく、唐古鍵遺跡が水没*1しちゃってるんで、少なくとも弥生時代には湖の面積はこの範囲より狭かったんちゃうかと。その前提だと、石上〜三輪〜初瀬あたりは相当昔から…

奈良湖を描いてみる 3/5

タイトルの分母は飾りです。

Google Earthで表示

で、せっかく作ったデータを見たり見せたりしたいわけですが、一般の人がQGISをインストールしてることなんて期待できません。ここは誰でもお手軽にGoogle Earthで表示できるよう、gdal_translate で KMZ にエクスポートします。 gdal_translate -of KMLSUPE…

Rasterテーブルを手動でつくってみる

インポートしたままだとピクセル値が32bit floatで扱いづらい。そんな精度もいらないので 8bit uint(メートル単位)のテーブル用意します。 CREATE TABLE [8BUIテーブル名] (rid serial PRIMARY KEY, rast raster); 簡単すぎて説明することがないw。PostGI…

奈良湖を描いてみる (2/4)

つづきです。※PostGISでぐぐって来てしまった人向け注記:2.0 beta 基準で書いてますので正式版では手順が変更になるかもしれません。また、最適な処理方法にはなってないような。ツッコミは歓迎。

4.ちゃんと入ったか確認

とりあえずQGISで表示します。 メニューの[プラグイン(P)]->[Pythonプラグインを呼び出す...]->"Load PostGIS Raster to QGIS" を選んでラスタ表示ツールを追加。レイヤの表示スタイルをちょちょいといじれば、 見える…見えるぞ!私にも盆地が見える!まあこ…

3.作ったGeoTIFFをPostGISにインポート。

PostGIS添付のraster2pgsqlコマンドを使います。たとえばこんな感じで。 $ raster2pgsql -s 4326 -t 250x250 -I -M [入力元ファイル] [出力先テーブル名] | psql -d [DB名] 拍子抜けするほどに簡単!

2.標高データをゲットする

地理院の基盤地図情報ダウンロードサービスで、10mメッシュ標高(奈良)をてきとうにダウンロード。そのままだとPostGISで読めないので、GDALがサポートしてる形式に変換する。変換ツール買うお金もないので、今回は下記のツールを使わせていただいてGeoTIFFに…

1.Postgis 2.0(beta)をインストール

基本的には普段通りにビルド、インストールすればOKです。ビルドオプションに --with-raster を指定するのだけ忘れずに。 あと、リンクするGEOSはなるべく新しめのが幸せになれるかも。

奈良湖とはなんぞや

奈良盆地は遺跡や古寺古社がみっしりあるようなイメージがあるかもしれません。実は奈良盆地中心を流れる大和川の周辺にはあまり古代遺跡や祭祀の形跡がなく、古いものは山辺の道や矢田丘陵周辺など少し高いところに集中して分布しています。これは、奈良盆…

PostGIS 2.0がBetaになったよ

PostGIS 2.0がbetaになりました。機能凍結したことですし、人柱さんならずとも試していい頃ですよ多分。 目玉機能は raster と topology のサポートですよねやっぱり。ラスタっていうとアカデミックな人たちがGRASSとかでなんか難しいことしてるようなイメー…

PostGISのSandro Santilli氏が

vizzualityとかいうところで働くことになったらしい。 http://www.vizzuality.com/ フルタイムでPostGISだけをやるとのことで、8割がCartoDB絡みの拡張、2割がもろもろメンテとのこと。 (まだちゃんとみてないけど)CartoDBのAPIぱっと見た感じでは割と生々…