本題

なんで月出の集落なんてとこに行こうとしたかというと、月出の中央構造線露頭を見に行ってたからです。

2002年に天然記念物に指定されて、また「日本の地質百選」にも選ばれているマニアックな観光スポットです。天然記念物はクマではなく↓こっちです。

左上のゴツゴツした岩盤が北側(西南日本内帯、三波川変成帯)、右下の黒っぽい岩盤が南側(西南日本外帯、領家変成帯)です。どっちも大昔に海底で造られた岩石ですが、それぞれ全然違う深さで作られたものが地殻変動で隣り合うようになったものです。すごいですね、なんか教育テレビのセリフみたいですね。
私は地質学とかは守備範囲外なので当然くわしく説明できるほどの知識はなかったりしますが、中央構造線の北と南で岩盤の組成が違うことを頭に入れておくと、その近辺の山の斜面を眺めるときの楽しみが増えます。
私が行った日は例によって誰もいませんでした。登山道にすら人がいませんでした*1
なお、細い道は苦手だったりクマが怖かったりする向きには、このR166を東に15kmほど行った突当たりに「粥見露頭」というお手軽観察スポットもあります。そっちは河川敷周辺を歩きながら地質変化を観察するという趣向のところで平和に断層を楽しめます。

*1:以前から高見峠の旧道に「クマ注意」の看板が立ってるのは目にしてました。でもこんな人手の入った山でクマなんて、どうせホラか大昔に絶滅してるかどっちかだろうと信じてました。昨日までは。いま高見山に登るのはやめたほうがよさそうです。