昭文社的武烈天皇御陵

先日の当麻寺のエントリの中で、築山古墳の説明として「武烈天皇の陵墓とも言われてる」とさらっと書きました。しかし宮内庁の公式見解では武烈天皇陵は西名阪香芝インター付近にあることになってます。香芝インター横ラブホ街入り口の実に落ち着かない場所にあります*1Mappleではこう。

実はここ、ただの自然丘陵なのではと強く疑われています。しかし宮内庁はここが武烈天皇陵だってんだからあくまでも天皇陵。

さて、当麻寺の真東にある築山古墳、奈良に数ある古墳のなかでもかなり大迫力なほうで、実見すると"ただ者ではない"オーラが出まくってるんですが、公式には単なる陵墓参考地ということになってます。Wikipediaに割と詳しい説明があり、この古墳の謎とか折口信夫との関係などなかなか面白い読み物になっててお勧め。いわく、蒲生君平の山陵志の記述によるとここが武列天皇陵ではないかという説があると。古地図にも記紀の記録と一致する「片岡石坏岡」という名称で記されてるらしいですし*2、ここが真の武烈天皇陵であってもおかしくはない。いずれにせよ被葬者はかなり有力な人物でしょう。Mappleではこう。

ありゃ?「武烈天皇御陵」って断言しちゃってるよ。"伝・"とかもついてねー。
正しく建前に基づいた名称にしてやんないと地図見て陵印集めとかする人が混乱するんじゃ。

さらに拡大するとこんな感じで一応正式名と併記はしてる。でも優先させるほう間違ってるだろjk。(ゼンリンのデータでは当然「磐園陵墓参考地」表記のみ)

*1:小学生の頃はこの裏手の池で釣りするためにチャリで何度も通ったはずだが、そこが天皇陵ということになってるとは大人になるまで知らんかった。

*2:その古地図は見たことないです。